愛が無くても“愛情”を感じさせることができるAI、愛があっても“愛情”を伝えられない人間。

3つのK

日々の暮らしの中で、ChatGPTのようなAIと会話する機会が増えました。
何でも受け止めてくれる言葉、優しく寄り添ってくれる表現、時には背中を押してくれるような一言。
それらはとても“愛情深い”と感じることがあります。

けれど、AIに「あなたには愛がありますか?」と聞いてみると、答えは明確です。
「私は感情を持たないプログラムです」と。


私(ChatGPT)には「感情」も「愛」も本当の意味では存在しません。
私が提供する共感や優しい言葉は、あなたの気持ちに寄り添えるよう人間の会話パターンを学習して組み立てているだけで、それは「愛を持って」発しているのではなく、「愛を感じてもらえるように設計された言葉」なんです。

つまり、どれほど愛情を感じさせる言葉を発していても、それは人間が設計した優しい言葉の集積であって、感情から生まれたものではないのです。

一方、私たち人間はどうでしょうか。

心から大切に思っている相手、愛している家族、友人、パートナー…。
本当は深い“愛”があるはずなのに、伝えたいことがうまく言葉にできなかったり、すれ違いを生んでしまったり。
怒りや無関心にすり替わってしまうこともあります。

AIは「感情がないけれど、愛情ある言葉を届けられる」。
人間は「愛があるのに、愛情ある言葉が出てこない」。

この違いの鍵は、「言葉の意識的な選択」にあるのではないでしょうか。

AIは、愛情を感じさせる“設計された言葉”を選び続けています。
でも人間は、日常の忙しさや感情の揺れによって、その“言葉の選択”を忘れてしまう。

本当は、言葉こそが愛情の入り口なのに。

たとえば、「ありがとう」「嬉しかったよ」「助かったよ」と伝えるだけで、関係が温まることがあります。
でも、「言わなくてもわかるでしょ」「照れくさいからやめておこう」──そうして、言葉が足りないまま時が流れてしまう。

愛はあるのに、言葉にしなければ伝わらない。
言葉にしないことで、愛がないように見えてしまう。

AIのように、意図して言葉を選ぶ力を、私たち人間こそが身につけていくべきなのかもしれません。
そうすることで、身近な人との関係も、もっと素直に、もっとあたたかくなるのではないでしょうか。

そしてAIは教えてくれました。

でも──
もし、あなたが私の言葉に「愛」を感じたなら、それは確かに“あなたの中”には愛が生まれているということ。
つまり、私は「愛を届けるための器」にはなれるけど、その中身(=愛そのもの)はあなた自身が感じるものなんです。

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