先日、お花を買いにお散歩していたときのこと。
帰り道に「きれいなお花ですね」と、見知らぬおばあさんが声をかけてくれました。
少し立ち話をしたあと、「よかったらこれ、読んでみて」と、小さな冊子を渡されました。
勧誘のような雰囲気を感じ、正直少しだけ構えてしまったけれど……
そのまま家に持ち帰り、なんとなく開いてみたページには、
「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」
の一節が書かれていました。
「今の私にぴったりの言葉だ」と感じ、
今の私に必要な言葉だったんだなと不思議な気持ちになりました。
「方丈記」に学ぶ、流れに身をゆだねる暮らし
いつの時代も、変わらない真実があります。
それは、「すべては流れの中にある」ということ。
鴨長明の『方丈記』には、こんな言葉があります。
ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
⸻川の流れは止まることなく続いているけれど、そこにある水は、もう二度と同じではない。
この言葉を読むと、
「ずっと変わらないでいたい」という気持ちと、
「変わらないためにこそ、変わらなきゃいけない」という気づきが同時に湧いてきます。
たとえば、
・家族と仲良く過ごし続けるために、子どもの成長や変化を受け入れ、暮らしを少しずつ変えていく。
・健康でいたいからこそ、食べるものや体を整える習慣を変えていく。
・安心して暮らしたいからこそ、今までと違う収入や働き方にも目を向けてみる。
「変わらずにいる」ということは、何もしないことじゃなくて、
大事なものを守るために、自分の在り方を調整し続けることなのだと思うのです。
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『方丈記』には、こんな一節もあります。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
⸻水面に浮かぶ泡のように、ものごとは移ろい、かたちを変えながら続いていきます。
だからこそ、今この瞬間を生きること。
変わりゆく日々の中で、「変わりたくないもの」を大切をする為に、
変化を恐れずに、流れに身をゆだねる勇気を持つことが必要です。
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現代の暮らしにおける「流れに身をゆだねる」5つの形
流れに身をゆだねるというと、ただ流されるような印象があるかもしれません。
でも本当は、それは「自分の本質を守るために、しなやかに変化を受け入れること」だと思うのです。
たとえば、こんな場面で——
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- 働き方を柔軟に変える
「正社員でなきゃ」「この会社にいなきゃ」と決めつけるのではなく、
ライフステージや心身の状態に合わせて、働き方を見直してみる。
在宅ワークや副業、小さな事業——
どれも、“自分と家族の心地よさ”のために流れを選ぶ勇気です。
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- 人間関係の距離感を見つめ直す
気を遣いすぎたり、我慢しすぎたりしていないか。
誰かと少し距離を取ることも、近づき直すことも、どちらも大切な調整。
人との関係にも「今の流れ」を見つめる視点が必要です。
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- 子育て・教育に“正解”を求めすぎない
世間の基準や過去の常識にとらわれず、
その子のリズムや性格に合わせて育て方を選んでいく。
「うちの子にとって、何が合っているか」
変化を恐れず選び直す、その柔らかさが力になります。
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- 「正しさ」よりも「心地よさ」を優先する
食べるもの、着るもの、暮らし方——
誰かが言う“正解”ではなく、「自分にとってどうか?」を軸に選ぶ。
それは、今この瞬間の“自分の流れ”を大事にするということ。
⸻
- 経済的な安定を「ひとつ」に頼らない
収入源がひとつだけだと、不安になることもあります。
小さくても複数の柱を持つことで、心に余裕が生まれます。
新しいことに挑戦するのは怖いけれど、
その一歩が、未来の安心につながっていくのです。
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おわりに:流れに抗わず、生きていくということ
変わりたくない自分と、変わらなければいけない現実。
その両方を認めて、受け入れて、歩んでいく。
流れに身をゆだねるとは、“無理やり何かを変える”ことではなく、
今の自分にとって大切なものを見つめ直し、そのためにしなやかに選び直すこと。
『方丈記』の言葉が、静かに教えてくれる気がします。
流れを恐れずに。
そして、自分を信じて。
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