整理収納のご依頼でお伺いしたお宅で、食器棚の整理をしていたときのこと。
一軍の、選び抜かれた器たちの中に、白いプラスチックのマグカップを加えたお客様。陶器の食器が並ぶ中で、私には、その白いマグカップだけが浮いて見えました。
「これはどなたが使っているんですか?」と尋ねると、
「私が毎日使ってるの」と、お客様は言います。
それは、入院中にもらったアメニティの一部で、なんとなくそのまま使い続けているのだそう。
日々、家事・育児・仕事に追われる中で、
そのカップは“割れない、ちょうどいい”存在だったのかもしれません。
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軽くて、雑に扱っても平気。
落としても壊れない。
“これでいい”
と、自分だけ間に合わせで済ませてしまうこと。
それはもしかしたら、
「私なんてこれでいい」と、心のどこかで思っていることの表れなのかもしれません。
ゲスト用の食器はきれいに揃っているのに、
自分が使うものは“おまけ”のような存在になってしまう。
軽くて、丈夫で、壊れても平気。
そんな“プラスチックみたいな自分”を、無意識に選んでいませんか?
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本当は、誰よりも大切にしていいはずの「自分」。
その自分に、便利さだけで選んだカップを差し出して、
今日も「まぁ、これでいいや」とやり過ごしていないでしょうか。
「どうせ私だけが使うから」
「私にはこれで充分だから」
そんな思いは、無意識に日常へしみ込み、疑問すら感じなくなっていくものです。
そしてその積み重ねが、“自分への扱い方”をつくっていきます。
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お気に入りのカップで朝を迎えること。
「私が好きなものを、私に選ぶ」こと。
それは、自分を雑に扱わないという、小さくて大きな一歩です。
整理収納は、ただ物を片づけるだけではありません。
自分をどんなふうに扱ってきたかに気づかせてくれる、鏡のような時間でもあるのです。
後日、お客様から「お気に入りのお弁当箱を新調しました」との報告が届きました。
自分にとっての“当たり前”が変わると、日常が少しずつ上質になっていく——
そんな変化が、片付けを通して訪れたようです。
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あなたの持ち物は、お気に入りであふれていますか?
そして、あなたは自分自身を大切にできていますか?
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